《MUMEI》

『ふん、妖怪に失礼
よ、瑞乃〜。』


ニコリと翠が笑う。

と、次の瞬間!


バシィーーン!!
瑞乃を目掛けてファ
イルが振り下ろされ
る。


『アッブねー!』

寸での所で、避けた
瑞乃!


『ちっ!避けたね?』

残念顔の翠。


『殺気出まくりです
よ?翠女史!僕を殺
す気ですか?』


『ふん!大人しく殴
られなさいよ、瑞乃
透…それくらいは気
を使いなさいよね…


…アンタは私の大事
な人を奪ったんだか
らね…。


哀しげな翠の顔を見
て、瑞乃は何か思い
当たった様に呟いた


『…翠女史、まさか
君、乃里の事…本気
で?』


バシィーーン!!
再び響く叩き付ける
音!!

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