《MUMEI》

『…ッテェー!!』

頭を押さえて座り込
む瑞乃!


『瑞乃〜、アンタ…
わざと…ムカツク!
だから…嫌いなのよ
〜もう…』


…翠女史〜避けても
ダメ!殴られてもダ
メって…(笑)

瑞乃は心の中で思っ
たが、口には出さな
かった。


『翠女史、ごめん』


『…っ!?』


『今まで君が、乃里
をどんなに大切に守
って来たか…乃里を
見てれば解るよ。』


『……』


『でも、僕も本気な
んだ!譲れない…
大切にするから、翠
女史…ごめん!』


瑞乃は、翠に頭を下
げた。


…頭なんか下げない
でよね…バカ瑞乃!
私が…惨めじゃない
のよ…


優しい男なんて嫌い
よ…。

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