《MUMEI》

『出て行って!』

翠は、瑞乃を生徒会
室から追い出した。


バタン!!
扉を閉じるなり…声
を殺して泣き始めた


生徒会室には翠1人
……の筈だった。


『あ、あの〜』

生徒会室内に間延び
した声が響く。


『だ、誰?』

翠が、声のした方へ
振り向けば、部屋の
隅っこにある机の影
から出て来た人物。


生徒会役員のライン
ハルト・有栖川!

なんでも、英国貴族
と日本人のハーフで
帰国子女と言う王子
様的な肩書き。


夢見る乙女達の期待
の星…だったのだが
……。


ーー残念王子ーー


彼に付いたあだ名で
ある。夢見る乙女達
も酷いあだ名を付け
た物だ。


彼は、彼の容姿は…
限り無く日本人なの
だ…、真っ黒くて硬
い髪、肌もアジアン
テイストで、顔立ち
も大和な顔で、唯一
瞳はブルーなのだが
残念な事に細目なの
で…見える事はない

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫