《MUMEI》 皐月と和彦の会話「ねぇ、和彦。やっぱり誠、鈴木先輩名前で呼んでたよね」 「あぁ…滅多に名前で呼ばせない、鈴木先輩の、名前をな」 誰にでも公平に優しく ガチガチのノーマルという事もあり、勘違いされたく無いから 名前で呼び合う相手など、絶対に作らない それが、皐月と和彦が知る 鈴木虎之介という人物だった 「和彦も、珍しいよね」 「誤解すんなよ。アイツは、お前を認めたから。 だから、だ」 真中皐月という人間を 皆が、平凡だから自分とは釣り合わないと批判する中で 誠は、あっさりと認めたから 「うん。僕も、嬉しかった」 自分が大好きな、料理や手芸を認められて 「でも、誠、平凡じゃないよね」 「あぁ、無自覚もいいところだ」 二人は苦笑いをしながら 玄関に走っていく 特待生の、美少年を見つめていた 「いろいろ、教えてあげなきゃな」 「そうだね。まずは、この階の他の一年と…」 「「1206号室」」 皐月と和彦は、顔を見合わせ ため息を、ついた 前へ |次へ |
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