《MUMEI》

「何年付き合ってるの?」

七生、乙矢の恋人気にしすぎ。


「三年……?」

続いてるな。


「もうエロいことした?」

七生の発言に寝たふりも忘れて殴りそうになった。


「……聞いて楽しいか?」


「いや、乙矢と恋バナしてねーなと。」

女子かよ。


「……まあまあだよ、相性は。」

意外とノリノリか乙矢……!


「いつも年上と付き合ってたし初めてのことだらけ……二郎潰さないようにするのに必死だった。」

確かに労ってくれてた……もっと怖いものかと思ってたし。


「惚気って聞いてる方はつまらなよな……あ、ちゃんとゴム使ったか?」


「やっぱりお前の差し金か……すげービビったんだからな、二郎が持ってるなんて想像出来なかったし!」

そんなに意外な取り合わせだったか?


「心配だから。」


「信用もしろ……
二郎を見送ってくれたことには感謝してるけどさ。
多分、あのまま会わなかったら俺の方が二郎を襲いに行きそうだったし。」


「二郎って多分、普通の人間に眠るドロドロした感情を呼び起こすんだ。
そういうのから、お前は二郎を守る義務がある。それがお前達の幸せに繋がるからだ。」


「乙矢ママのおっしゃる通りっす。
まあ……衝突しがちだけど俺、二郎に優しい乙矢は好きだよ。」

え、





えええええええええええええええ……!

叫びたくなった。

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