《MUMEI》 1206号室の住人「虎之介先輩、お待たせ」 「そんなに待ってないぞ」 慌てて扉を開けると、虎之介先輩は、笑顔だった しかし 「…誰か来てるのか?」 玄関にあった靴を見て 虎之介先輩の表情が曇った 「あ、うん。和彦と皐月」 「あの二人か」 虎之介先輩は、ほっとしてるようだった …何か、変だな 「どうしたんだ? 先輩」 「1206号室の住人には会ったか?」 「いや、会ってないけど…」 けど 「挨拶、行った方が…」 「いい、行くな」 「…は?」 「安西と真中はいいが、このフロアは個性的な人間が多い」 「はぁ」 つーか、和彦と皐月も十分個性的だけど ついでに、虎之介先輩も 「1201〜1203号室の住人は、誠と同い年だから、関わるなというのは難しいが 1206号室は、二年の一番だし…変わり者だから、近付くな」 …変わり者? 「でも、先輩なら、俺が挨拶に行かないと…」 「行くな」 「行っちゃダメだよ!」 「…へ?」 虎之介先輩と いつの間にか近くに来ていた皐月の必死な様子に驚いた 前へ |次へ |
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