《MUMEI》

セイルは、街中の一
角にある建物の中に
いた。

お尋ね者の男が家に
いるので確認して欲
しいと申し出たのだ


暫く待たされたセイ
ルの前に1人の男が
やって来た。


『見習い修道士らし
き男を捕らえたのは
お前か?』


『はい』

セイルは返事をしな
がら、男を見上げた

その男は、ゾッとす
る様な眼差しをして
黒いマントを身に付
けていた。


…なんだ、この男は
役人なのか?嫌な感
じの奴だな。


男は、セイルの返事
に薄ら笑いを浮かべ
た。


『では、早速お前の
家に行こうか?』


『あ、はい。ですが
お役人様、賞金の方
は?』


『心配するな、その
捕らえた男が間違い
無くお尋ね者と確認
出来たら賞金を渡そ
う。』

セイルはホッとして
では、と男を家へと
案内した。

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