《MUMEI》

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−−−それは凍てつくように寒い、冬の日のこと。


わたしは名前も知らない、尚にそっくりな青年の手を引き、適当なホテルへ入った。


暖かいホテルの部屋の、中央にある大きなベッド。


その上で、裸になったわたしたちは、もつれ合うように身体を絡ませ、キスをした。

彼が快楽に顔を歪ませ、もうだめだ…と観念するまで、わたしは彼の身体を、丹念に、執拗に、愛撫をつづけた。

青年は、若かった。みずみずしく、しなやかな逞しさは、今まで適当に付き合った男たちとは、まったく、別物のようだった。

彼の美しい肢体をまえに、わたしの身体はだらし無く、濡れていた。彼の唇が、わたしを愛するたび、自然とわたしの唇からうめき声がもれた。

わたしは彼に、すべてを赦した。

今まで経験したことのない、快楽に溺れた。

青年とつながりながら、わたしは彼の背中に爪を立て、


尚、尚、と、


心の中で、泣き叫んでいた。



−−−そうだ。



わたしは、ずっと、こうしたかった。


尚と、こうやって、


どこか遠いところまで、


二度と帰って来れないような場所まで、





ともに、のぼりつめたかったんだ………。





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