《MUMEI》
バトル
『で、天使様の所に
連れて行ってくれる
よな?』


『うん、でも今、天
使様は寝てるよ』


『はい?寝てる?』

…ジェルマ、人の気
も知らないで、呑気
に昼寝かよ?


『じゃ、私に着いて
来てね。』

そう行って前を歩き
出す、少女の後を追
うケイン。

少女の家は、小さな
路地裏の奥にあった


『ここだよ』

少女がドアに手をか
けようとした時に中
から大きな音が響い
た。


ドタドタ、ガシャン!
何かが、ぶつかり割
れる音と共に聞こえ
て来た怒鳴り声!


『お前、止めろ!』


『お、お兄ちゃん?』
少女はビクリとして
ドアから手を離した

中の只ならぬ様子と
微かな血の匂いに、
素早く動き、窓から
中を覗くケイン。

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