《MUMEI》
白の想い
『夢視様、では行っ
て来ますね。今日は
ゆっくりしてて下さ
いよ?』

白は、心配そうに夢
視の方へ声をかけた


『はいはい、解って
るよ、ユウリ先生に
宜しくね。』

今日は月に一度の白
の検診の日。開発さ
れたばかりの『花』
はこうして1ヶ月毎
に発育状態や変化を
メンテナンスしてデ
ーターを取るのだ。


白は、夢視を1人に
させるのが不安なの
だが、仕方が無い。

…昨夜の夢視様は壊
れてしまいそうだっ
た。心が哀しみに支
配されて…

ーー哀しいヒトーー


僕が守らなければ…
その思いが強く白の
心に芽生えた。

その為には、早く成
長する事、そして花
を咲かせる事…。

でも、白には花の咲
かせ方が、分からな
かった。

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