《MUMEI》

「おはよう。」

眠り姫のお目覚めだ。
二郎のおかげで、食卓に椅子を置けるようになった。

今までは段ボールの上で食べてたから有り難い。


「目玉焼きいくついる?」


「……半分。」

相変わらずの少食だ。
コーヒーはミルクを半分注いで、と。
自身の良妻ぶりに酔いしれそうだ。

「焦げ臭い……」

二郎に言われてフライパンの火を慌てて消した。
訂正だ、良妻よりは新妻だな。


「二郎いつまで仕事は休みなの?」


「いろいろあったから、七生の冬休みと同じくらい。年越しはゆっくりしたいしね。それまでにこの部屋をどうにかしたい……」

俺が片付けなかったせいで段ボールの要塞と化したこの部屋を……か、二郎は当分休ませてくれそうにもないようだ。



二郎の指揮で片付けるとサクサク進む。

しかし、荷物には二郎のお母さんが送り付けた二郎の部屋の物が詰まった段ボールが有り、これが中々誘惑してきた。

中身は昔のアルバムやらが主に入っている。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫