《MUMEI》 「そこ、座りなさい。」 険しい顔の二郎が正座して待ち構えていた。 緊張して、指定された場所に座る。 「はい。」 「これなんですか。」 隠していた物、見付かってしまったか……。 「おもちゃです。」 大人の。 「こんなものどこで……あ、言わなくていいから!」 「いや、いつか使ってあげようかと。」 二郎は呆れているのか、怒っているのかわからない表情で両耳を摘んでくる。 「……せ、せっくすって体温が触れ合うからいいんじゃないの?」 俯いて恥ずかしそうに言う姿に感動のあまり…… 「興奮してきた。」 「なにぃ?!」 流石に殴られる。 でもいいの。 二郎の叩くの優しいから、愛されてるって実感するの。 「ごめん……痛かった?」 こうして、すぐに心配してくれるし。 前へ |次へ |
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