《MUMEI》 放課後のHRが終わると、あたしは急いで教室を飛び出した。 高校に入っての初めての業者。 楽しみでしょうがなかった。 「失礼しますっ!!」 あたしは思いっきり生徒会室のドアを開けた。 その時、微妙な鈍い感触を感じた。 あたしはドアを誰か、向こう側にいた人にぶつけてしまったようだ。 「痛って……っ」 よたよたと、頭を押さえながら、その人物は座りこんだ。 「あ゙っ…五十嵐先輩…」 「やってくれるねー、鈴音ちゃん。」 なんと、あたしが思いっきりドアを当てた人物は、文化祭外ステージチーフ担当の先輩、五十嵐 太郎(いがらし たろう)先輩だったのだ。 ちなみに、外ステージはあたしが所属している部署であった。 「す…すみませんっ!!」 あたしは慌てて謝った。 五十嵐先輩は立ち上がって… 「大丈夫。復活した(笑) さ、今日は外ステメンバーの顔合わせだよ。 もう集まってると思うし、外に行こうか。」 そう言うと、あたしの鞄をあたしの肩から取って、生徒会室の机においた。 そして、上履きのまま外へと出たのだった。 前へ |次へ |
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