《MUMEI》

『ちょっと、カイル
俺のスープを…』

と、剥れる凛君。


『ごめんな〜凛。で
もな、この狐が、可
哀想でさ。』

心にも無い言葉を吐
くカイル様。


『え、でも〜折角、
カイルに元気になっ
て欲しくて作ったの
に…』

今度は、悲しげな凛
君。


『馬鹿だなぁ、凛!
オレは、凛がオレの
為に作ってくれた事
だけで、元気100倍な
んだぞ!』


『え?カイル…』


フワリと凛君を抱き
寄せ、耳元で甘く囁
くカイル様。


『いつも、ありがと
うな、凛!愛してる
ぞ!』


『カイルゥ…』

赤い顔の凛君。


…はい、お見事です
ね、カイル様…丸く
収めましたねってか
…目の前の殺人スー
プは…また私が飲む
のでしょうね(汗)


主の為に、本日二度
目の殺人的な味にヨ
ロヨロしながら部屋
を出た。

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