《MUMEI》

ギル魔王様は、私を
見詰めます。

『………』『……』

私も、視線を反らし
損ねて、仕方無く見
詰め返します。


なんかヤバい雰囲気
です、突然、魔王様
が笑い出しました。


『フハッ、狐、お前
クハハハッ…面白い
ラルムよ、この狐を
部屋に連れて行くぞ
!』


『え、ギル様?』

慌てるラルムくんを
他所に、私を抱き上
げ、部屋に連れ去り
ました。


『ラルムよ、この狐
に食べる物を運んで
くれないか?』


『あ、はい、ギル様
フフッ、優しいんで
すね…』


『バカモノ!優しい
だろう?いつも、な
ぁラルムよ…』


魔王様は、ラルムく
んに、ソッとキスを
した。


『はい、ギル様』

赤くなりながら、部
屋を出るラルムくん


…タラシの魔王様に
気付かれない様に、
忍び足で逃げようと
する。

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