《MUMEI》

『ラルムよ、違うん
だ、コレは…』

魔王様が、慌てて話
かけますが、ラルム
くんは、部屋を走り
出て行きました。


『ハァ…、参ったな
ところで煌よ、いつ
まで、膝に乗ってい
るつもりだ?』

冷たい瞳で私を見る
魔王様。


…自分で膝に乗せた
くせに、八つ当たり
ですよ、魔王様。


『すみません、魔王
様。さ、早くラルム
くんを追いかけて下
さい。』


『煌…お前も誤解を
解くのに協力しろよ
。アレは、手強いか
らな…』

項垂れながら、ラル
ムくんを追う魔王様
の背中が哀愁に帯び
ています。


『はい、魔王様。』

同情しながら、今日
1日の慌ただしい日
々に溜め息を付いた


『あー、私も、シオ
ンに慰めて貰います
かね。』

指をパチンと鳴らし
愛しい恋人の元へと
戻った。

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