《MUMEI》

15:00を過ぎた。
校内アナウンスが流れて、みんな片づけに入った。

「私ら、着替えてからまた来るわ。」
「うん。じゃあ先にやりはじめとく。」

私達は、更衣室へ向かった。

「今年は面白かったな♪」
「最初はメイドさんなんか、ありえへん(((^^;)って思ってたけど(^m^)」
「ホンマやわ。」
「来年はこんなに大掛りにでけへんやろなぁ…。」
「そうやな…。」

そう、来年は受験。
今年も先輩らは、合唱がほとんどやったもんな…

「なぁ、理系いくん?文系いくん?」
「そうか。そろそろクラス分け選択、やな。」
「私は、文系やな。」
「私も。」
「私も。」
「深雪ちゃんは?」
「私…理系にする。」
「「Σ( ̄◇ ̄*)エェッ」」
「マヂで?」
「うん。…看護士さんになりたいねん。」
「へえぇ…ハッキリした目標あるんやなぁ…」
「目標やったら、私もあるで。」
「え?啓子も?」
「私、造形に関係ある仕事したいねん。」
「啓子らしいなぁ。」
「かほりんと紫乃は?」
「私は…就職しよかと思ってんねん。」
「え?そうなん?」
「親が体、調子よくなくて。私、年取ってからの子供やから、早くラクさせたくてさ。」
「ふうん…さすが、しっかりしてるよなぁ。」

みんな、目標持ってんねんなぁ…
それに比べて私ときたら。

「紫乃は?…彼氏のお嫁さん、とかヤメテや( ̄ー ̄)」
「(* ̄O ̄)ノ何ゆうてんの、啓子。」

みんな、湧くし
(;o;)

「まあ、やりたいことができた時が、やりどきやで。ムリに決める事やないし。」
「うん…そうやな。」

…でも…実際、何がやりたいんやろう、私。
好きなことはいっぱいあるけど、強くやりたいと思うことって…

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