《MUMEI》

長い地震が続いているようだ。
憑き物にでも憑かれたように背中を上下させている。

『やっ・ア…… 、あひ・ひぅ、ひっ……ひんっ・あふ……』


限界まで反り上がる二郎の蜜口からいやらしい雫が滴り、尖端はピクピクと動いては形を保っている。
下腹部に震源地があることを摩って確認した。


『あ……
ななぁ……っ、なな……』

局部が痙攣している。
下肢が俺を呼んでいた。
腰が宙に何度浮いたか、数えきれない。


「苦しい?」

尖端を塞いでみる。
このままだと、後ろの淫らさで尽きそうだったから。


『いっ……』

苦痛に顔を歪めて達することが出来ない艶姿に鳥肌が立つ。
体内から唸りを上げ、集中した快感を押し出したがっていた。

芯の通うものの後ろの振動は止めない。



『……やっ、んっ』

摘まれた中心と攻め立てられる後ろに悶絶し続ける。


「えろえろだ……
他の奴にもそんな顔見せてんだな……、お尻の疼き止まらない?欲しくて、止まらないんだろ?」

首筋に唇を這わせながら囁くとみずみずしい桃の間が俺の指を捕らえた。


上手く焦点の合わない目に、半開きの唇は悸かせて、上気させた肌色が凄まじく情欲を掻き立てる。



『ふっ、あふ、……あぁ……な、なな……』

二郎の指が俺の膝をそっと触れた。
息が絶え絶えになっているのに俺の名前を呼び続けている。

頬に掌をあてる、唇に接したところに気付いたのか舌先がぎこちなく撫でてきて、今まで繋ぎ止めてきた理性が、電源と共に切れる。

猛り狂い、充血する塊をベルトを緩めて解放してやった。




・ニチッ……

『……ん、うう゛ なな……っ』

コードを引っ張ると淫猥な音声が吐露され、露口から奥で散々暴れた玩具が頭を出す。


「……んっもう、大好きだよ。」

なんだよ、俺のこと欲しがり過ぎて愛しさしか湧かない。
俺を捨てようとしてるくせに、俺の体、大好きなんだな……まあ、そうなるように体を重ねたんだけど。



ヌチュ……


体内は甘いお菓子みたいに溶けてる。
頭だけなのに、絡み付く肉襞に熱帯夜のような汗が噴いてきた。

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