《MUMEI》
告白の行方
出発ロビー、人込み
の中で、如月の姿を
捜す。

ーー居ない、何処だ
簡単には見付からな
いよ…如月ーー。


もう一度と、顔を上
げた僕の視線の先に
映る見覚えのある人
物。

『如月ーー』

向こうも、僕に気付
き、視線が交わる。

『…海里?』

互いに駆け寄る。


『海里、どうして?
此処に?』


『美海から聞いた』


『ああ…そっか』

納得した様に、頷き
笑った。


…あぁ、あの夜以来
の、久しぶりの如月
だ。


『黙って行くなんて
水臭いよな、如月は
さ…』

ふざけて、胸にパン
チする。


『ははっ、ごめん』

少し戸惑った様な顔
の如月。


『僕…如月に伝えた
い事があってさ…』

如月の瞳を見ながら
話をした。

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