《MUMEI》
早朝の森2
…この声は


聖を押し退けた先に見えたのは、二年の双子だった


「オハヨーございます!鈴堂(りんどう)先輩」


あー確か、そんな苗字だった


「「オハヨ」」

「お、おはようございます」

「「ん」」


二人は、だるそうな顔をして、森を後にした


ちなみに、俺と聖は、森の入口付近にいた


奥から出てきたって事は


「先輩達も、散歩か?」


こんな早朝に


「んなわけないじゃん! 生徒会寮からの帰りだよ」

「?」

「先輩達は、副会長のセフレだから」

「…」


やっぱセフレとか普通にあるんだ


会長…キングにセフレがいるのは予想してたけど、一ノ宮先輩もか…


「誠? …大丈夫?」

「あ、あぁ」

「セフレ、軽蔑する?」

「まぁ、…」


しないと言ったら嘘になる


「そっかぁ。けど…

これが、普通なんだよ。この学園では」

「…」

「中には真剣に恋愛してる奴らもいるけど…

男の子だもん、仕方ないんだよ。

俺だって、セフレいるしね」

「聖も?」


こんな爽やかで、無邪気なのに?


「俺だって、男の子だもん」

「…じゃあ、共学になったら?」

「それは、わかんないな〜」

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