《MUMEI》

試合開始まで5分。


両チームはアップを終了させてミーティングを始めていた。






















「今更言う必要もないかもしれないけど、


今年の海南は強いよ。


でもま、
勝機はある。


勝つ為にはスコアラーを抑えて流れを掴ませないのがポイント。


っと、


僕は思ってる。」


ゴクッ…


「そしてそのスコアラー、

これも言うまでもないけど、


45の千葉。


ここを抑えるのはかなり至難だけどそれができなきゃ勝機はないだろ〜ね。」


「はい…。」


「まぁ〜、


向こうからすれば千葉を抑えようとするウチの考えなんてお見通しだろ〜ね。


となると、


厄介なのがサイドの未來。


千葉と組むだけであいつはトップクラスのサイドだからね。


速攻以上にセットを警戒する必要があるよ。


おけ?」


「はい!!」


「うん…


まぁ逆に言えばスピードゲームに関してはこっちに分があるってこと。


そこで…」


「?」


「試合の状況を見てだけど、
終盤になったらマッハクロスを仕掛けよう。」

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