《MUMEI》

両チームともにミーティングを終え、


選手たちは残り数分で開始となる試合の為に最後の準備をしていた。


海南高校ベンチでは、


千葉と未來がテーピングを巻き直していた。


「なぁ…」


「ん?」


「ホントに上手くいくのか?」


「さぁな。
でも試す価値はあると思ってる。」


「ふ〜ん…
そんなことしなくても俺は普通にシュート決めれんのに。」


「俺たちだけが決めても勝てね〜からやんだよ。」


「村木崩し…。
ホントに上手くいくのかよ…。」


「しつけ〜な。
やってみなきゃわかんね〜って。」


「…まぁそうだな。」
























「ビーッ!!」











ブザーが鳴る。










「よし…
リベンジしてこい。」


「はい!!」











「しゃあ行くぞぃッ!!」


「おぅッ!!」










両チームの選手たちが中央ラインに集まる。











市内リーグ決勝。
赤城北高校対海南高校。











「お願いします!!」
「お願いします!!」










リベンジをかけた試合は、
今始まろうとしていた。

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