《MUMEI》 早朝の森4森は思ったよりも広かった 「で、あれが昼寝に最適の木!」 「はいはい」 聖の説明にも飽きてきた だってずっとこんな感じだし そりゃ、聖が『あれは〇〇科の〇〇で』とか言ったらびっくりだけどさー 「でー」 「あ、あのさ、聖。そろそろ帰ろうぜ。俺、腹減ったし」 「あー悪い」 「いや」 「じゃ、最後に生徒会寮だけ案内する!」 「えっ」 「こっち!」 「うわ!」 聖は俺を引っ張って走り出した 「だから俺、腹減ってるんだって!」 「まーまーせっかく来たんだし」 獣道から車道に出た聖は、更にスピードを上げ、森の奥へと俺を引っ張って行く つーか、はえーよ! 俺だって足に自信あるけど、一応女だし! 何より、腹ペコだし! 「ほら、あれ!」 「…」 予想はしてたけど 見えてきた建物は、異様に豪華な洋館だった 「もう見たから帰ろうぜ!」 「えー、近くで見ようよ!」 「いいよ!」 それより俺は朝飯食いたい! 「まーまー遠慮しないで!」 遠慮じゃねー! 前へ |次へ |
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