《MUMEI》

『ん…』

ジェルマは、ボンヤ
リとした頭で、天井
を見ていた。


『え?此処…何処?


ガバッと起き上がり
周りを見渡す。


確か、セイルと話を
してて…


『セイル?』

辺りにセイルの姿は
見えない、それにこ
の部屋は、セイルと
いた部屋じゃない様
だ。


『??』


カチャ…扉が開いて
ケインが入って来た


『よぉ、ジェルマ!
起きたのか?』


『え、ケイン?何で
?』

訳が解らず、狼狽え
るジェルマ。


『良く寝てたからな
迷子のお前を捜して
連れて帰ったのさ』


『え?あっ…』

そうだ、あの時、急
に眠くなって…。


『あ、そうだ、セイ
ルやリーナ達にお礼
を言わなきゃ…』


『…俺が言っといた
から良い。それより
…』

ケインは、自分の後
ろをチラリと見た。

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