《MUMEI》

挨拶を終えた両チームが自軍のコートへと向かう。


キャプテンのユキヒロと千葉を残して。


ユキヒロと千葉は先攻後攻を決める為にセンターラインに残った。


小さい大会とはいえ決勝戦。


先攻後攻はコイントスで決める。


「なぁ?」


中央ラインのユキヒロが、


「あ?」


千葉に話しかける。


「お前…
今日何点決めた?」


「…?
さぁ?
覚えてね〜な。」


「そか…
ま…
いいか…」


「は?」


「終わってからこの試合を踏まえて総得点教えろ。」


「…わけわかんね〜やつだな。」


「まず間違いなくお前が1番点取ってるだろ〜からな。
どっちが上か知りて〜んだ。」


「…ふん。」


「君たち私語は謹みなさい。」


2人の会話を審判が遮る。


「なんかさ…」


しかし、


2人の目には審判など映っていない。


「お前が俺より上だって言いたいように聞こえんだけど。」


「そ〜だよ。」


「…それはないな。」






















コイントスの結果、


先攻は海南。


センターラインに海南高校の選手たちが集まる。


「ビーッ!!」


オフィシャル席から試合開始のブザーが鳴る。

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