《MUMEI》 先走りの液がそこまで伝って、帝の触れるその場所は随分濡れていた。 ぷつ‥‥ 帝の指が、俺の中に埋められた。 「‥‥いや‥‥やだ‥‥やめ‥‥‥何すっ‥‥」 身を捩って、流石に抵抗したけど、こういう時は体格がものを言う。 俺の抵抗はあっけなく帝に封じられた。 その瞬間、頭に浮かんだあの記憶。 俺は、そこで意識を無くした。 最後に、帝が俺を呼ぶ声が聞こえたような気がした。 前へ |次へ |
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