|
《MUMEI》 ・悠希 ｢降りるよ｣ ｢ほら乗り換えだよ｣ 菜月 ｢…うん｣ なつ姉の手を引っ張って 私鉄から、ＪＲ に乗り換えるんだ 悠希 ｢後、ひと駅だから……｣ 菜月 ｢さ、寒い…｣ 外の空気に触れ、 目がぱっちりと、覚めたようだった 10分近く、待たなきゃならなかった乗り換えなんだけど なつ姉の提案で、タクシーを使ったんだ 快適です 車って、良いなぁ ……… タクシー代金… 何で俺が払うんだよ！ 帰ってからも、理不尽さに、腹をたててた俺だった… ……… 翌朝の、土曜日 俺が、学校から帰って来たとき なつ姉が、まだ、部屋着でﾀﾞﾗﾀﾞﾗしてたんだ 悠希 ｢なつ姉！｣ ｢タクシー代、払いなよ｣ 菜月 ｢いいじゃない｣ ｢悠希、良い思いしたんだから｣ 悠希 ｢寒い中、１時間近く待たされて、何が、良い思いだよ！｣ 菜月 ｢……触ったでしょ…私に…｣ 悠希 ｢な、何言ってんの｣ 菜月 ｢だって、おっきくしてたじゃない｣ 悠希 ｢｣ 菜月 ｢ぐだぐた言ってると、お母さんに言うからね！ ｣ ｢電車の中で、私に、やらしい事したって！｣ 悠希 ｢な……｣ ｢してねーよ！｣ ｢そんな事！｣ 菜月 ｢ふーん…｣ ｢立てといて…言い張るんだ…｣ ｢へぇー ……｣ 悠希 ｢くっ…｣ ……… ムカ 部屋に戻り、 鞄を机の上に、ドカッと、たたき付けるように 置いた、俺… ……ﾊﾞﾚ、てたんだ… ……… その時から なるべく、なつ姉と、顔を会わさないように、してた …なんか… 嫌だったんだ… ……… 夕食も、要らないって言って 家を出て、友人とファミレスに行ったんだ… 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |