《MUMEI》

.

我慢が出来なくなってきた俺は、おもむろにそのスカートを手繰り寄せ、

徐々にあらわになっていく、きれいな足を見つめながら、ゆっくりと触れる。


彼女の膝から股の付け根まで、俺が手を滑らせた時、

突然、車が停車した。

顔をあげ、フロントガラスの向こう側を見遣ると、信号の赤いランプが点灯していた。



闇夜に浮かび上がる、その赤い光を見つめていると、


「我慢、出来ないの?」


艶っぽい声が、すぐ隣から聞こえた。

ゆっくりと振り返ると、昌美もサングラス越しに、こちらを見つめていた。


……そっと、きれいな手を伸ばし、

俺の中心にある、すっかり固くなったモノを確かめるように優しく触れると、

俺の口から、小さく呻き声が、もれた。もう、我慢が出来ない…。

彼女は、滑らかな輝きを放つ、ヌーディベージュの唇を、満足気に三日月の形に歪ませて、

吐息混じりに囁く。



「いけない子ね…」



昌美は俺の頬を片手で包み、


サングラスを外しながら、



深く、口づけた−−−。





******

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