《MUMEI》

自宅で待機する事、何時間だったろう…

夜9時過ぎに、なつ姉からメールが来た

なつ姉、迎えに行って来る、と、母に言って

家を出たんだ…

家…俺の外出は、うるさくないんだけど…

なつ姉は、12時までに、帰らないと

親父が怒り出すんだ…

俺……愛されてない気がする…

まぁ…なつ姉も、女だから、親父、心配だよなぁ…

………

待ち合わせしたのは

ターミナル駅のロータリー付近

10時に電話するって言ってたけど

今、10時36分…

時間にルーズなんだよ、なつ姉は…。…

なつ姉から、電話が来た

言われた店の前に、行くと
何人かの、男女の中に、
なつ姉が居た…

なつ姉が、手を上げた

俺も、手を上げ、

なつ姉が、こっちに来た

……

俺、なつ姉の彼氏役…

まぁ、話さなきゃ、バレないよな

俺の腕を取り、歩き出そうとした、なつ姉

「へぇ〜、今彼、…若いね…」

追い掛けて来て、俺らに言うイケメンの男が居た

菜月 「佐久間さん…何か、用?」

…なつ姉…
態度、悪い…

訳あり?……

佐久間 「いやぁ、新しい彼氏…見てみたくてさ…」

菜月 「…私らは、アンタに用、無いわよ…」

佐久間 「昔は、肌会わせた仲じゃんかぁ…」
「ツンケン、すんなよ…」

肌、会わした仲って…

なつ姉の、元カレ?…

菜月 「未練がましい男って、嫌われるわよ…」

佐久間 「…」

菜月 「じゃぁね」

佐久間 「年下捕まえて、夜の授業か!…」
「まっ、ガンバってな」

「エロいぜ、菜月はよ…」

ヘラヘラと、俺に言った、佐久間って男…

……なつ姉を見た…

…あんまり、怒ってないかなぁ…

じゃぁ、良いや…

俺、黙ってよう…

佐久間 「菜月は、クンニされるのが大好きなんだよ、覚えときな…」

他の、友人達が、
心配そうに来た時に
聞こえるように、わざと言う、佐久間…

菜月 「…」

佐久間 「今度は年下かぁ……」
「中年のオッサンと不倫したり…」
「忙しいねぇ、菜月は…」

友人の誰かが、佐久間を止めたんだけど…

佐久間の暴言は、止まらなかった

菜月 「…アンタねぇ!」

悠希 「未練がましい奴だな…」

「アンタ、顔だけか?…」

「格好悪い奴だね…」

佐久間 「んだ、コイツ…喧嘩売ってんのかぁ?」

悠希 「買ってやっても、いいぜ」

「知り合い達の前で、ボコられるのが、恥じゃねーなら、…来いよ…」

………

一発触発…

誰かが、佐久間を止め

また、違う、誰かが、俺に言ったんだ…

「こいつ、酔ってるから…」
悠希 「酔っ払ってりゃぁ、何でも許されるってのか?!」

「俺が、怒って、当たり前じゃねーの?」

「アンタ、同じ状況なら、どうするよ?…」

怒鳴ったんだ、…俺…

なんか、スゲー頭に来て…

菜月 「…行こう…」

俺の腕を引く、なつ姉…

女友達が、なつ姉に、「またねっ」て、言ってた…

………

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