《MUMEI》
布団
心の中が、ムシャクシャしてた

前田さんと、マリナさん

良い人、二人に、嘘を付いてるからかなぁ…

……

俺、お酒、口にしちゃったんだ…

前田さんも、少しならって、大目に見てくれたから…
…何だろう…

この、苛々は……

なつ姉の、不倫相手…

かなり、遊び人だったみたい…

45の、オッサンで

取引先の、役員で

外車乗ってて…

…金持ちで……

………

佐久間の、友人に、乱暴されそうになったんだって………

佐久間は、なつ姉を責めたらしい…

軽そうな、格好してるからって…

…なんか、全てが苛々する……

良い機会だから、全部、話しときなって

マリナさんが言ったんだ…
…なつ姉の…

そんな、話し…聞きたくなかった…

悠希 「…聞きたく…なかったょ…」

菜月 「…悠希ォ」

俺…泣いちゃったんだ…

前田 「ォ…」

マリナ 「…そうよね…」
「聞きたくなかったわよね……」

「けど…本当に、好きだったら…」

「わかって、あげてね…」

…バカ野郎!!…

俺は、弟だ!!

叫びたかった…

………

だいたい、なつ姉が、俺の親とも、面識あるなんて、言うから…

この二人、本気だ…

みたいな話しになって…

こんな事に…なったんじゃないか…

なつ姉が…

ボロ、だしたから…

母と、一緒に、買い物行った話しなんか、するからぁ……

…嘘じゃないょ…

行ったよ…

けど、俺の母は、なつ姉の母だろ…

バカかよ……まったく…


何か、話したら、ボロが出る…

真剣に、なつ姉を、心配してくれてる

この、二人に

出来る事は…

正直に、話す事か?

嘘を、突き通す事…

…しか、ない…

………

俺は、酔ったふりして

泣き崩れた事にしたんだ……

…早く、帰ろう…

いたたまれないよ…

…嘘は…つかないほうが、楽なんだから……

……

マリナ 「悠希くんには、つらすぎたかしらね…」

菜月 「…大丈夫です…」
「後で、よく、話し、しますから…」

マリナ 「…少し、休んでいきなさいよ…」

「客間に、おふとん、ひくから」
「少し、寝かせなさい」

「ダメよ…未成年に、飲ませ過ぎちゃぁ…」

前田 「…うん…けど…」
「素面じゃ…つらすぎじゃねーかなぁ…」

「マリナは、大丈夫って、思ったんだろうけど…」

「…俺が、あの歳だったら……張り裂けてるよ…」

マリナ 「悠希くん…少し、違って、見えたんだけどな……」

………

…なつ姉…地獄に落ちるよ……マジ…

俺も、同罪かぁ…

前田さんも、マリナさんも…本当に、良い人だなぁ……

…ごめんなさい…

嘘…ついて……

菜月 「悠希…歩ける…」
「少し、横に、ならしてもらいなさい…ね…」

なつ姉に、連れられて
客間に行ったんだ…

………

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