《MUMEI》

悠希 「何考えてんだよ!」

客間で、なつ姉を怒鳴ってしまった…

菜月 「……」

俺、そのまま、布団の上に、横になったんだ…

怒鳴ったら、気持ち悪くなって…

………

菜月 「悠希…大丈夫?…」

悠希 「…」

頭が、グルグルするぅ…

ヤバイ…飲み過ぎだ…俺…

なつ姉が、布団を掛けてくれた…

…もう、いいゃ…

少し、寝ちゃえ…

………

半ば、自棄になってた、俺……

……疲れた…

もう……嫌だょ……

…もぅ……

………

……誰かの、話し声がした
…なつ姉だ…

菜月 「うん、わかった」、
「悠希も、一緒だから…心配ないから、うん」

「はーぃ……」

小声で、電話をしてた、
なつ姉が…
部屋を出て行った…

時計がない…何時だろう…
ポケットの、携帯電話を探そうとして…

…ズボン、脱いだっけ…俺……

マリナ「気にしないで」
「それより、悠希くん、大丈夫?」

菜月 「家には、連絡しときましたから…」
「私の友人の家に、泊まるって…」

マリナ 「悠希くんの家、大丈夫なの?」

菜月 「たまに、家にも、泊まりますからォ」

まだ、嘘、ついてらぁ…

マリナ 「そう……同じ部屋?」

菜月 「えっォ…いやォ」

マリナ 「そうよねぇ…」
「高校生だものねぇ…」

「…いいの?部屋、一緒で…って、他に、ないから、仕方ないんだけど…」

菜月 「大丈夫ですォ」

マリナ 「…エッチ…したんだよね?」

菜月 「は、はいォ…」

マリナ 「…せめて、大学生ならねぇ…」

「惚れちゃったんじゃ、仕方ないかぁ…」

菜月 「ォォ…」

………

…どうなってんだぁ?…

………

なつ姉が、来た…

菜月 「まいったなぁ…」

呟いてた…

…自業自得だよ……

さて、上手く、帰らなくっちゃ…

………

身体を、起こそうとした

菜月 「あっ、起きたの?」

悠希 「…何やってんの?」

なつ姉が、下着姿だった……

………

菜月 「着替えてんの…向こう、向いてよ…」

小さな声で、言う、なつ姉…

着替え終わると、
俺が寝る、布団の横に、入って来た

悠希 「な、何?ォ」

菜月 「静かに、話して…」

布団を、頭まで被って
なつ姉が言った

菜月 「アンタが起きないから、泊まる事になったのよ…」

悠希 「えっ?ォ」

菜月 「爆睡しないでよォ」
「よそ様の家来てォ」

悠希 「…とっとと、帰らない、なつ姉が悪い…」

菜月 「とにかく、話し、合わせてよねォ」

………

なつ姉と、一緒のふとん……マジ?!…

……

悠希 「佐久間と、どのくらい付き合ってたの?」

菜月 「な、なによォ」

悠希 「不倫は、?」

菜月 「…話し、合わせてよね…」

「佐久間とは、1年ちょっと…」

「不倫は、半年ぐらいよ…」
「お母さんとかに、言わないでよ…」

小声の、なつ姉…

悠希 「…不倫相手の、セックス、凄かったの?」

菜月 「か、関係ないでしょォ」

悠希 「さっき、そんな話し、してたじゃんか…」

「…答えないなら、…バラすよ…」

菜月 「な、なによォ」
「悠希ォ」

………

なんか、俺、スゲー卑屈になってる…

…なつ姉に、イライラしてる……

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