《MUMEI》
告白
小さな峠を越え、伯母さん家へ

叔父さんが亡くなってから
ひとりなんだ、伯母さん

たまに、見に来るんだけど
…新年になれば

息子達が帰省して来るから、安心なんだけどね

……

俺は、力仕事を手伝った

ゴミをまとめたり

風呂を、洗ったり

なつ姉は、洗濯物や、掃除をしてた…

伯母 「良いわよ、何もしなくて」

「何か、食べて、帰りなさいね」

伯母さん、いつも、優しいんだ

小遣い、くれるし…

………

おでんを、頂いてから、

帰る事にした

伯母さん、泊まって行けと、言ってたけど

俺達は、新年に、また、来るからと…

……

自分の部屋で、ゆっくり、寝たかったし、…
なつ姉と、顔合わせてたくなかったから…

………

なつ姉…あくびばかり、してた…

悠希 「なつ姉…大丈夫?」
菜月 「うん……」

………

そう、言いながらも、
反対斜線に、飛び出しそうになってたォ

悠希 「車、停めようよォ」

菜月 「そ、そうねォ」

自販機が並ぶ、
空き地に、車を停めた

悠希 「少し、休みなよ」
「俺、起きてられるから、起こすからさ」

菜月 「…また、襲ったり、しない?」

悠希 「……」

菜月 「…何で…」
「何で、泣いてたの?」

悠希 「…」

その話しは、スルーしてくれると、思ってたんだけど……

悠希 「…話さなきゃ、ダメ?……」

菜月 「…怒ってる、わけじゃないわよ…」

「まぁ、あんな、状況だから…」

「性的、興奮、するなとは、言わないけど……」

「…行動しちゃ…ダメでしょ……」

悠希 「……」

………

菜月 「……悠希には、過激な話しだったかなぁ…」

悠希 「…俺さぁ……」

「わかったんだ…」

「何に、苛々してたのか…」
「……」

「なつ姉に、苛々したんだ…」

「…好きだから…」

「男関係の、話しとか、聞きたくなかった…」

菜月 「悠希…」

悠希 「もう、襲ったりしないよ…」

「姉弟だもんな…」

「けど…」

「俺は、なつ姉が好きだし……エッチしたいと、思ったのも、本当だよ…」

菜月 「は、悠希!…」

悠希 「…俺、やっぱ大学、志望、変えるわ…」

「東京で、ひとり暮らしする…」

「なつ姉の、そばに、居たら、ダメなんだよ…」

「…それまで、俺が居るの、嫌だろうけど、我慢してよ…」

菜月 「悠希……」

悠希 「……」

………

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