《MUMEI》

近くでクラクションの音。
振り返ると、車の窓から修ちゃんが手ぇ振ってるし
(@_@)

「修ちゃん!」
「よっ♪」

助手席側に回って、車に乗り込んだ。

「ビックリした?」
「うん!どうしたん?」
「電車でデートやと、行動範囲が拡げにくいやろ?車があったらちょっとは足延ばせるし。」

修ちゃんは、車をスタートさせた。
まだ匂いが新しい。

「どこ向かってんの?」
「ん?ナイショ( ̄ー ̄)」
「え〜( ̄^ ̄)」
「修学旅行、楽しかった?」
「うん(^-^)おみやげ買うてきたよ♪」
「お、さ〜んきゅ〜♪運転中やから、後でな。」

車は高速の乗り口を入って、神戸方面へ向かっている。

「これ買うのに、ずっとバイトしてたん?」
「ん?まあ、大半はそうやけど。…どしたよ?」
「…ううん、何でもないよ(^-^; 神戸向かってるん?」
「ん?まあ、目的は街中やないけどな。」

車のデートは魅力的やけど…
ホンマは、もっと一緒にいてくれるほうが、私は嬉しいねん…
でも、修ちゃんのキモチも嬉しいから、言われへんけど…

高速を降りて、神戸の街並みを横目に見ながら、車は山手へ向かっていく。
山裾の駐車スペースに車を停めた。

「ちょっと歩くで。」

修ちゃんと並んで歩く。
手が触れ合って、自然に手を繋いだ。
修ちゃんの手…ゴツゴツしてる。
どんなバイト、してるんやろ?

「…着いたで。」

振り返ったらそこには、神戸の街並みを一望しつつ、綺麗な夕焼け空が!

「うわ〜、キレー(≧▽≦)」
「やろ?( ̄ー ̄)」

しばらくカンドーしてると、修ちゃんがそっと後ろから私を抱きしめた。
(//△//)
な、なんか、キンチョーする…

「バイクで走ってて見つけてん。いつか、紫乃連れて来てやりたいな、って思ってた。」
「…ありがとう(^-^)」

修ちゃんと私のほっぺ、くっついててあったかい…
ほっぺだけやなくて、触れ合ってる部分が、だんだん温もりを帯びてきてる。

私と修ちゃんは、どっちからともなく、目を閉じて唇を重ねた。
私の…ファーストキス…
(//▽//)
唇って、こんなにビンカンやったんや…
めっちゃ神経が集中してる
(^o^;

「…寒なってきたし、車戻ろか。」
「…うん。」

修ちゃんに手繋がれて、元来た道を戻る。
行きしなよりしっかり握ってくれてる
(//▽//)
駐車スペースに戻って、自販機で飲みもん買うて、車に戻った。

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