《MUMEI》
迷い
菜月 「身体だけなら、楽かなって、思ったけど…」

「悠希の、将来、お嫁さんになる人にも、悪いし…」

悠希 「なつ姉の、旦那にも…だね…」

菜月 「……」
「私は……悠希と、そうなったら…」

「離れられないかも、しれない…」

「結婚は…しない、だろうね……きっと…」

悠希 「…わかった…」

「俺、なつ姉を、苦しめてるんだね…」

菜月 「……」

悠希 「…きちんと、フッテほしかったな…」

菜月 「違うよォ」
「私だって……」

「けど…迷っちゃうよ…」

「姉弟、なんだよ…」

悠希 「…」

菜月 「…」

悠希 「俺は、嫌いには、なれない…」
「好きで、いるのは、勝手だよね…」

「なつ姉が、幸せになってくれるなら…」

「俺は、それで、良いんだ……」

菜月 「……」

悠希 「ありがと、なつ姉……」

「俺を、いたわった、答えをくれて…」

菜月 「悠希…」

悠希 「……」

………

菜月 「…」

悠希 「俺…出掛けてくるよ…」

菜月 「えっ?…」

悠希 「なつ姉を、襲っちゃいそうだから…」

菜月 「悠希…」

ダウンジャケットを持つ、俺の手を、なつ姉が掴んだ……

菜月 「行かないで…」

「ごめん…」

「離れる…勇気も…無いの…」

「ホントに…好きなの…」

悠希 「なつ姉…」

菜月 「……悠希…」

なつ姉が、抱き着いて来た
なつ姉の、温もりが、俺の身体に伝わってくる

………

悠希 「ガキだから…」

「好きなら、一緒に…」

「俺……そんぐらいの、考えで…なつ姉に…」

涙が止まらなかった

菜月 「うん…」

なつ姉も、泣いてた

抱きしめあいながら

泣いてたんだ…俺達…


悠希 「……元旦から…泣かしちゃった…」

菜月 「うん…悠希に…泣かされた…」

悠希 「ォ…」

菜月 「こうしてると…幸せだなぁ…」

なつ姉が、さらに、抱き着いて来た

悠希 「ォ…」

思わず、腰を引いた俺

菜月 「おっきくなってるの、わかってるから…いいよ…逃げないで…」

悠希 「け、けど…嫌でしょ…」

菜月 「…嫌なわけ…ないでしょ…」

「理性が邪魔してるだけ…」
「私は……」

言葉を、止めた、なつ姉…
悠希 「…なつ姉…抱きしめたまま、寝れたら…」

「最高に、幸せだろうなぁ…」

菜月 「…寝ちゃおうか?」

悠希 「…」

なつ姉をベットに、押し倒したんだ

抱きしめあいながら、
布団を被った、俺達

悠希 「なつ姉…柔らかいなぁ…」

菜月 「…悠希…暖かい…」

悠希 「…キ、キス…したい……」

菜月 「……キス…だけだよ…」

悠希 「うんォ…」

なつ姉と、唇を、重ねた

柔らかい唇

なつ姉の、舌と、俺の舌が絡み合う

何度も、お互いの、唇を吸いあった……

俺…興奮し過ぎて、
なつ姉に、歯を、ぶつけちゃったんだ…

悠希 「ごめんォ…下手だねォ…俺ォ」

菜月 「気にしないよ…」

また、なつ姉が、キスして来たんだ…

教えてくれてるのかなぁ…
積極的に、俺の唇に…

なつ姉の、舌が這う…

……凄い…キスって…

こう、するんだ…

同じように、なつ姉の、唇の、形を、確かめるように…舌でなぞった…

なつ姉の、歯の、裏側まで、舌を伸ばし…

なつ姉の、舌を、吸った………

菜月 「悠希ォほんとに、初めてォ」

悠希 「キスは、1度だけ…ある…」

菜月 「いつよォ」

………

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