《MUMEI》

自慢げに、帰宅した俺を、待ってたのは

ごちそうの山と

不機嫌な、親父…

家族4人で、ビールで乾杯したんだ

酔っ払った親父が言った

父 「家業より、大事か?」

母 「おとうさん、めでたい日なんですからぁ…」

父 「入学金…戻って来ないんだぞ…」

悠希 「話したのか?」

菜月 「私がね…」

悠希 「なつ姉…」

菜月 「保険をかける事は、悪い事じゃぁ無いでしょ」

「…意気込みは、大切だけど…」

「それと、これは、別よ」

悠希 「……」

なつ姉が、親父にビールを注いでた…

父 「まぁ、いいさ…」
「約束だ…好きにやってみろ」

「学費は、全部、出してやるさ」

「車は、要らないだろ」

「東京に、住むなら」

悠希 「……」

母 「菜月も悠希も、出て行っちゃうんだねぇ…」

「寂しく、なるわねぇ…」

父 「ふん…せいせいするわぁ…」

「かぁさんと、二人っきりも、悪く無いさ…」

親父が、お袋に、ビールを注いだ

菜月 「ホント…仲良いわねぇ…」

悠希 「…だね…」

………

翌日、免許センターで、学科だけ、受けて

無事、免許証が、もらえた

夜、俺の部屋で

悠希 「写真が、イマイチだよね」

菜月 「ん…そうでもないよ」
「実物より、アレだけどね」
なつ姉が、キスしてきた

悠希 「ん…」

少しだけ、舌を、入れてきたなつ姉…

菜月 「悠希は本当に、凄いな…」

悠希 「少しは、自慢出来る男になったかなぁ?」

菜月 「自慢して、いい事よ 」

悠希 「違うよ…」
「なつ姉がさ……」

「話せない、関係なのは知ってるけど…」

「どんな彼って、聞かれたときとかさ…」

「……早く、社会人に、なりたいよ…」


菜月 「…悠希…」
「貴方は、最高よ…」

「私の知る、人の中で、悠希が一番、最高よ」

悠希 「うん…」

また、なつ姉と、唇を重ねたんだ……

………

何日かして

大問題が…

アパートが…空いてない…
不動産屋の話しでは

キャンセルが出るだろうけどって…


悠希 「…しくじったぁ…」

父 「ふん…世間知らずが……」

悠希 「いちいち、絡むなよ。…」

嫌味を言ってから、風呂に入る親父…

母 「口じゃぁ、あんなだけどね」
「隣近所に、自慢してたわよ」

「お父さん…」

悠希 「えっ?!」

母 「…この辺じゃ、知らない人、いないわよ」

悠希 「…」

母 「嬉しくないわけ、ないでしょ…」

「日本一の、大学よ…」

「淋しさも、あるでしょうけどね…」

悠希 「……」

………

……

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