《MUMEI》
驚愕の新事実!
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千影はメモ紙に再び視線を戻してから、あれ?と声をあげる。


「《汐見 将門》…?」


そう呟いてから、難しそうな顔をして、わたしを見た。


「これって、名前だよね?」


当たり前のことを尋ねてくる彼女に、わたしは眉をひそめて、当然でしょ、と一蹴する。


「それ以外に、なにがあんのよ?」


わたしの言葉に、千影は、だよねぇ…と呟いて、またメモを見つめた。


「マサカド……シオミ、《汐見 将門》…」


なにやらブツブツと呟き始めた。はっきりしない千影を、いよいよ不審に思い、わたしは、なんなの?と尋ねる。


「知り合い?」


千影はちょっと首を傾げて、


「まさかとは思うけど…知ってるかも」


と、とっても曖昧な返事をしたのだった。



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