《MUMEI》

釜飯丼マンの抱いた疑念……それは長兄・天丼マンの死についてのものだった。



そして釜飯丼マンに疑念を抱かせるに至ったきっかけは、彼が持つプロフェッショナルとしての嗅覚だった。



釜飯丼マンの職業は、保険外交員である。



保険のプロとしての見地から、その死を不審に思った釜飯丼マンは、会社に内緒で保険契約情報の名寄せ照会を行っていたのだ。



カツ丼「これは…………。」



釜飯丼「そうだっぺ…。


…実は天丼マン兄さんは、生命保険さ加入してたんだべさ。


それも、かなり高額だっぺ…。」



カツ丼マンは訳も分からないといった様子で、資料の最初のページに記された保険金のゼロの数をかぞえていった…。

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