《MUMEI》

「この、エロガキャアアアアア!」

部屋に乗り込む。


「お前がな。」

二郎は普通に肩を揉まれてた。


「いや、今ね。近衛がキャラは……。」

下手なごまかしも鋭い睨みで一掃される。


「ふーん?」

冷たい視線を向けられた。


「うん、飯はどうしよう。出前でいい?」


「作るかな。退けて。」

律斗の手を引いて前を通られた。
明らかに怒ってる。

過ぎ行く律斗が口パクで馬鹿と言っていたようだ。

俺って、重いのかな……自己嫌悪入ってる。


「皿。」


「はい。」

二郎様の顎で使われている。


「僕、卵割る。」

律斗は二郎の横でボウルに卵をあけている。


「ありがとうね、律斗。」

俺だって卵くらい割れるのに……。


「七生は箸並べて。」

はいよ、醤油も並べちゃうもんね。

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