《MUMEI》

「……これはね、私の提案なんだけど、」



そういって沈黙を破るかのように、イオは口を開いた



「あ、待って。ここさぁ、人が結構出入りするから自販機のとこ行かない?」



「そうだね」



このときは、ぜんぜん気がつかなかった

この話の一部始終を、すべての話を聞いている人がいたことに

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