《MUMEI》
対決
禁欲生活を続けてた…

隣に居るのにおあずけなのは、マジ、キツイ…

………

金曜の夜

俺が食事の用意をしてると、なつ姉から、電話が来たんだ…

ちなみに、暫く、俺が、炊事洗濯担当なんだ…

しばらく、ヒモ生活だから…

なつ姉は、学費と家賃以外には、
俺の仕送り、使うなって…
俺の、お小遣も、なつ姉が出してくれてるんだ…

後は、貯金…

少し、わかるかな…

両親には、絶対言えない関係だし…

極力、両親からの、お金は使いたくないんだろうな…
あー見えて、なつ姉、意地っ張りだし…

なつ姉からの電話は

菜月 『後で、いっぱい謝るから、8時に駅に来て』
だった…

何だろう…

………

改札口で、なつ姉を待ってた

けっこう、待ち合わせしてる人が沢山いるんだなぁ………

あっ、なつ姉だ

階段を下りてくるなつ姉が見えた

なつ姉が、改札から出て来る

ん…?

誰かが、なつ姉に話しかけてる…

なつ姉…足を止めずに、俺の所に来たんだ…

早川 「菜月…」

菜月 「まった?」

笑顔で、俺に、言う、なつ姉…

悠希 「今来たとこだよ」

早川 「菜月、聞いてくれ」

菜月 「呼び捨てにされる覚えは無いです…」

早川 「……」

派手な、中年のオッサン……
こいつ…もしかして…

菜月 「迷惑です…帰って下さい」

早川 「…そいつか?」
「惚れた、男って…」

菜月 「貴方には、関係ありませんよ」

早川 「じゃぁ、彼も一緒に、食事でも、どうかな?」

菜月 「お断りします」

早川 「彼に、用がある」

悠希 「俺は、用無いよ」

早川 「誰にモノ言ってんだ、坊や」

悠希 「ストーカーの、オッサンに言ってるんだ」

早川 「…俺の事か?」

笑い出す、オッサン

早川 「確かに、そうだな」

「これじゃ、ストーカーだな…」

菜月 「みっとも無いですよ…」

早川 「…彼氏、借りるよ」

「菜月くんは、帰りなよ」

菜月 「何言ってんのよ!」

怒り出す、なつ姉…

早川 「今日で、キチンと、終わりにするさ…」

「彼と、話し、させろよ…」
菜月 「いい加減に、して下さい!」

早川 「君は、構わないだろ?」

俺に言う、オッサン…

悠希 「ウゼー……」
「かなり、ウゼーよ…」

早川 「まぁ、そう言うなよ…」

………

今日で、完全に、終わりにする

そう言う条件で

恵比寿の、店で待ち合わせしたんだ

オッサン、2人乗りのスポーツカーで来てたから

俺となつ姉は、タクシーで移動したんだ

タクシーの中で

菜月 「悠希、ごめんね…」

「誰かが教えたみたいなのよ…中目黒に住んでるって」

悠希 「俺に、何の用だろう?」

菜月 「…わかんない…」

悠希 「なつ姉…あんまり話すなよ…」
「すぐ、ボロ出るんだから…」

菜月 「……うん…」

………

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