《MUMEI》

和風の、高級な店だった

座敷があって、ほぼ個室状態…

なつ姉…来たこと、あるんだ…

トイレの場所、知ってるようだったし…

俺と、なつ姉は
出された、酒に、手をつけず、並んで、座ってた

早川 「遠慮しないで、飲みなさい」

悠希 「遠慮してるんじゃないよ」
「このあと、出掛けるから、酒は、飲まない」

早川 「取引先の、人間だぜ、俺は」

菜月 「セクハラですか?」

早川 「…」

悠希 「何でも、自分の思い通りにならないと、嫌なタイプなんだね…」

早川 「…」

悠希 「俺にとったら、ムダな時間」
「用件に入って下さい」

早川 「菜月くんの、彼氏がどんな奴か、興味あってな…」

「顔は、まぁまぁだな…」

「学生か?」

菜月 「そんな用件ですか?」

早川 「菜月を、譲るんだ、どんな男か知りたいだろ」

菜月 「譲る?!」
「いい加減にして下さい!」
早川 「つまらん、男に譲る気は無い!」

菜月 「アンタねぇ。…」

なつ姉、キレ始めた…

悠希 「菜月…」

菜月 「…」

悠希 「菜月を、怒らせて、何を狙ってるんですかねぇ?」

早川 「…」

悠希 「…回りくどいタイプですか?、貴方は…」

早川 「なるほどな…」
「バカじゃ、無いようだね…坊や」

菜月 「坊やって何よ。!」
「ちゃんと…」

悠希 「菜月!!」

「俺が、話してる…」

「少し、黙ってて…」

菜月 「…はい」

早川 「何て、名前だい?」

悠希 「名前なんかどうでもいい…」
「用件、それだけなら、帰るよ」

早川 「菜月には、随分金も使った」

「そんな坊やとのセックスで満足する女じゃないだろ…」

「彼氏が居たって構わないさ…」

「たまに、会って、楽しもうよ…菜月…」

菜月 「。…」

早川 「彼氏に、車でも、買ってやるぐらいは、出してもいい…」

「悪い話しじゃ…」

なつ姉が、グラスに入ってる、酒を、早川に、ぶっかけた!

菜月 「。…」

早川 「…気の、短い女だな…菜月…」

悠希 「……」

早川 「お前も、俺の、舌は最高だと、言ってたろう…」

「全身、舐められて、震えてたろう…」

「気持ち良い事をするのは、悪い事じゃない」

「人生は、彼と、歩みなさい」

「少しの時間を、僕にくれれば良いんだ…」

スゲーオッサンだなぁ…

この、バイタリティー、どこから出るんだろ…

早川 「若い男は挿入(入)れるだけだろ…」

「もっと、敏感な、身体になれば、彼も、喜ぶだろう…」

酒を掛けられて、なお、冷静…

なつ姉は、多分、いま
やり過ぎたと、思っているだろうな…

悠希 「なるほど、中年の手口だね…」

「酒を掛けて、ヤバイ、やり過ぎたって、思ってる、菜月の、心を突く…」

「わざと、怒らせて…」

「若い奴て違うって、アピールだね…」

菜月 「…」

早川 「ちっ…嫌な、ガキだな…お前…」

………

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