《MUMEI》
確かなモノ
……
リビングに腰を落とす俺

なつ姉が、隣に座った

菜月 「…気分、悪いよね」
「ごめんなさい…」

悠希 「アイツと、もう、会うな…」

菜月 「わかってる」
「仕事でも、会うこと、無いと、思うから…」

悠希 「…」

菜月 「悠希ぃォ」
「泣かないでよォ」

悠希 「……」

菜月 「…」

………

テレビの音だけが、部屋に響いてた

悠希 「…なつ姉…」
「裸になれよ」

菜月 「……」

悠希 「全部脱いで、俺の前に立てよ!」

怒鳴ってしまった俺…

菜月 「…はい…」

服を、脱ぎだした、なつ姉…

ショーツまで、脱ぎ、
俺の前にたった…

悠希 「脚、開けょ…」

いいなりに、なって、脚を、肩幅に開いた、なつ姉…
悠希 「誰の、身体だよ…」

菜月 「…悠希の…身体よ……」

悠希 「そんなに、舐め廻されたのかよ!」

菜月 「……」

悠希 「そうなに、良かったのかよ!」

菜月 「…犯したいなら、犯して、良いわよ…」

「悠希を傷付けた…」

「…それは、間違いなく、私が、した事だから…」

悠希 「…冷静に、…言うなょ…」

菜月 「どうするば、いい?」
「どうすれば、許してくれる?…」

「…私、別れるの、嫌だからね!」

「此処で、悠希と暮らしたいの!」

悠希 「当たり前だよ」
「絶対、別れない!」

「アイツ、別れさせようとして、言ったんだ…」

菜月 「うん…私も、そう思う…」

悠希 「よく、俺の名前、言わなかったね」

菜月 「悠希が、名前なんて関係無いって…言ったから…」

悠希 「…」

菜月 「小さな情報すら、与えない方が…良いかなって…」

悠希 「…俺達の関係を、実家にバラせば…終わりになるよ…」

「引き裂かれる……」

菜月 「させない、そんな事…」

悠希 「頭、良いよ、…アイツ…」
「危険なタイプだょ…」

菜月 「…悠希は、勝ったじゃない…」
「付け入る、隙も、与えなかったじゃない」

悠希 「…俺に用があるって言えば、拳か、理屈だろ……」

「気構えてたら、負けないよ…」

「なつ姉の事も、よくわかってるんだよ…アイツ…」

「わざと、怒らせて、感情的にさせて…」

菜月 「わかってないよ…」

「あんな事したら、嫌いになるだけじゃない…」

悠希 「好かれなくたって良いんだよ…」

「なつ姉の、身体だけだから…奴が、欲しいのは…」

菜月 「……そっか…」
「そうだね…」

「……悠希…ごめんなさい…」

悠希 「なつ姉は、悪くないよ…」

「けど、イライラした…」

「危なっかしいんだよ!」
「なつ姉は!!」

菜月 「…はい…ごめんなさい…」

悠希 「…気をつけろよ…」
「アイツ、諦めてないぜ…」
菜月 「……うん、気をつける…」

悠希 「……」

菜月 「悠希ぃォ」

なつ姉が、隣に座って、俺を、揺さ振る

菜月 「凹まないでょォ」

悠希 「…しばらく、ムリだょ……」

………

なつ姉に、抱きしめられたまま、膝を、抱えてる
俺だった…

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