《MUMEI》 父の集い私は普通の会社員である、セレブでもなければ人を惹きつけるような魅力も無い。 たまたま席が近いというだけで美作家のお坊ちゃんと、破天荒な内館と知り合いになってしまったのだ。 何の縁なのか、俺は二人の板挟みになり、いつの間にか友人にもなっていた。 長男である太郎が生まれ、その後は次男の二郎が、末っ子の麻美が生まれ、平凡な暮らしだった。 一軒家に住むという夢を叶えるべく、美作から安い土地を紹介してもらった。 近所には何故か美作家の豪邸と内館家の今にも潰れそうなアパートが佇んでいた。 美作は財閥のお嬢様の縁談を棒に振って、まだ高校生だった落ちぶれた貴族の生まれの少女と恋愛結婚し、突然消息を絶った内館には美女を嫁に迎えた後、可愛い赤ん坊を抱えて鳶職に就いていた……俺と次元が違う。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |