《MUMEI》

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長い廊下を歩きながら、なぜナベちゃんに呼び出されたのかを考えていた。



…………1年生の頃は、


義仲がらみで、いろんなトラブルから、わりと助けて貰ったりしたけど、


最近はご無沙汰だったのに。


なんか、やらかしたっけなー?



ひとり、首を傾げていると、


「あ、片倉さんだ!」


「お〜い!久しぶりィ〜!」


他クラスのチャラい男子が声をかけてきた。


わたしは一旦立ち止まり、完璧な笑顔を浮かべ、こんにちは、と優雅に挨拶した。

自慢のロングヘアーを、サラリとなびかせると、

一気に男子たちは興奮する。


「やべえ!ちょーイイ匂いするんですけど!!」


「その笑顔だけで、俺、ご飯3杯はいけます!!」


意味不明なコメントを口々に叫び出す。

彼らの気持ちも、わからなくもないけどね。


何てったって、学園のアイドルですから!!


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