《MUMEI》
お決まりのパターン☆
.

ピンときたわたしの耳に、再び、ナベちゃんの怒声が響く。


「迎えだ!!さっさと出てこいッ!!」


神聖な保健室を寝床にしやがって!!と、叫ぶと、

ベッドの上のモゾモゾが、止まった。



−−−そして、



「『迎え』だぁ〜?」



けだるい声のあと、

ベッドの布団の中から現れた、それは………。



「やっぱり、アンタかッ!!」



起きぬけの義仲に向かって、わたしは指をさし、怒鳴った。


義仲はベッドの上に胡座をかき、ぼんやりとした眼差しを窓の外へ向け、ボリボリと無造作に頭をかく。

ナベちゃんはわたしを突き飛ばして、今度は義仲に食ってかかった。


「櫻井、テメェ!!今何時だと思ってやがるッ!?」


大音量で叫ぶナベちゃんに、義仲は視線を向ける。
そうして、


「…知らない」


と、のたまった。


.

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