《MUMEI》

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青い空を飛んでいく小鳥たちを見ながら、しばらくそうしていると、

突然、義仲が身体を起こして、

隣で寝転ぶわたしを睨んだ。


「お前、いい加減にしろよ」


なんのつもり?と、刺のある口調で言ってきた。
わたしは瞬いて、チラリと彼の顔を見る。

そして、決まってんじゃん、と答えた。


「嫌がらせだよ」


「マジで性格悪いな…」


小さく毒づいた彼を睨み、わたしはフン!と鼻を鳴らした。


「その台詞、そのまま返すわ」


「返すな、俺は璃子ほど性悪じゃない」


「よく言うわよ。女の子に人気があるからって調子こいてさ〜」


わたしがそう言うと、聞き捨てならんと言わんばかりに、義仲は眉をひそめた。


「俺がいつ調子こいたって?」


白々しく尋ねてきた彼に、わたしは身体を起こして、また鼻を鳴らす。


「こきっぱなしじゃん。クラスのブス女子どもとか、ワケわかんない婚約者とか、あげくに下品なあのアゲ嬢!?」


バッカじゃないの!?と吐き捨てる。本気でそう思っていた。


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