《MUMEI》 . しばらく睨みあいが続き、沈黙したあと、 先に義仲が口を開いた。 「あーもう、ウゼーなぁッ!!」 ひとりで悪態をつくと、スネたようにゴロリと横になり、わたしから顔を背けた。 いち早く、彼は、勝負を投げ出したのだ。 …………勝った!! 他愛ないわねッ!! わたしは、この争いに勝利したことに酔いしれ、フフンと高慢な笑みをもらす。 すると、 義仲が、わたしの顔を見ないまま、 そんなに俺が気に食わないなら、とぼやいたあと、 ビックリするようなことを、言った。 「他のヤツと付き合えば?」 ……。 …………。 …………………はぁっ?? 投げやりな台詞に、わたしは眉をつりあげる。 「なにそれッ!?なんでそーなんのよ!?」 話が飛びすぎている。 . 前へ |次へ |
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