《MUMEI》
盆休み
お盆休みに、海に行こうと、前田さん達に誘われたんだ

なつ姉が、絶対行かない、と、もう反発して、
企画は、消滅

なつ姉、
昔から、絶対に肌焼かないんだ


親父達は、旅行に行くと言うので、
帰省してもね……


なつ姉が、マリナさんと電話してた

長い電話だなぁ…


菜月 「ねぇ、翔、私、連休初日、マリナさんと会って来るね」

翔 「地元まで行くの?」

菜月 「ううん、マリナさん、こっち来るんだって」

「買い物ついでにお茶しようって」

翔 「うん、行ってらっしゃい」

そんな会話をしたんだ

………

連休初日、
なつ姉が、オシャレして、出掛けて行った

………

夜、11時、
まだ、なつ姉は、帰って来なかった…

電話するのも、悪いかなって思って、
何度か、メールしたけど、返信は、無かった

なつ姉が、帰って来たのは、深夜1時近く

終電も、終わった後だったんだ……


翔 「お帰り、遅いから心配したよ」

菜月 「ごめんねォ」
「話し、盛り上がっちゃってォ」

翔 「良いけど、連絡ぐらいしてよ」

菜月 「うんォ、ごめんォ……」

翔 「…」

菜月 「先に、寝てて」
「シャワー浴びて来るから」
翔 「うん…」

………

なつ姉が、洗面所で、化粧を落としてた

俺、そっと後ろから

翔 「なつ姉」

抱きしめたんだ

菜月 「翔ォ」

なつ姉の、胸を触りながら
菜月 「お風呂入ってからォ」

翔 「待てないょ」

菜月 「ダメォ」
「止めて、翔!」

マジで拒んだなつ姉…

菜月 「ご、ごめん…」

翔 「……」

菜月 「待っててォ、シャワー、浴びて……」

翔 「…何、それ…」

菜月 「えっォ」

翔 「…胸元の、ボタン…」

なつ姉の、ブラウスのボタンが取れてた

菜月 「あっ、取れてるね」

翔 「…」

菜月 「あっォ……」

なつ姉の、ブラウスの、胸元を、開いた

引っ掻き傷がある…


翔 「…何があったんだよ」

菜月 「な、何も、無いわよ…」

翔 「出掛けるとき、ストッキング履いてたよね…」

菜月 「暑かったから…」

翔 「………」

菜月 「……」

俺は、その場を後にした


なつ姉がシャワーを浴びてる

………

髪を、乾かして、パジャマ姿で出て来たなつ姉

菜月 「…」

翔 「…」

目を逸らすなつ姉だった

翔 「何か、言う事、ないの?」

菜月 「…どうしたの?」
「翔、…変よォ」

翔 「変なのは、なつ姉だろ」

菜月 「…変じゃ、ないょ、疲れただけ…」

翔 「鞄、見せて」

菜月 「えっォ」
「な、何でォ」

翔 「…何となく…」

菜月 「…見たの?…」

翔 「見てないから言ってるの…」

菜月 「…」

翔 「…見るよ」

なつ姉の、鞄に、手を、伸ばした

菜月 「あっォ…ダメォ」

なつ姉が、鞄を、取った

翔 「……困るの?」
「見られちゃ…」

菜月 「…」

翔 「…浮気でも、したの?」

菜月 「してないよォ」

翔 「じゃぁ、俺との暮らしに疲れたの?」

菜月 「何言ってんの!」

翔 「見せろよ!」

強く、なつ姉に言ったんだ
なつ姉が、隠したいモノがあるのは、明確だった

菜月 「…」

翔 「…嫌なら、いいよ…」

菜月 「……ごめんなさい」

なつ姉が、下を、向いた……

その日、俺達は、一言も、口を聞かず、
寝たんだ…

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