《MUMEI》

なつ姉と、めちゃくちゃ柔らかい、お粥を食べた

……

少し、残しちゃったけど……

菜月 「ごめんなさい」

「翔を、裏切った事に、変わりないわよね…」

翔 「…」

菜月 「早川さんね…」

たぶん完治はしないだろうって…

若い?から、癌の進行早いらしい…

早川が奥さんと、別れた理由…

奥さんは、前々から、離婚を視野に入れてたみたい

けど、早川は、

最後を、菜月姉さんに、見取って、欲しかったらしい……

なつ姉は、それを断った


最後に、抱かせれろと言う、申し出を、されたらしい……

なつ姉が、もう、他人ですから、と、断ると

なつ姉と、俺が、姉弟だと、言い出したそうだ

知らべたんだって…

以前、早川と会ったとき

俺の顔写真を、撮られてたらしく…


執念に、近いものを感じる…

菜月 「…黙っててやるから、見せろって…」

翔 「…」

菜月 「彼の、人生を狂わせた、責任かな…」

「まぁ、見せるだけなら……」

「そう、思ったの…」

「葬式も、行かない」

「二度と、私に関わらない」
「それを、条件に」


翔 「で…襲われた…」

菜月 「…そうね…」
「もう、立たない人だから…最悪はないかなって…」

翔 「あるだろ、最悪…」

菜月 「…無いわよ…」
「前立腺癌で…取ったんだもん…」

翔 「無理心中とかは?」

菜月 「えっ?…」

翔 「有り得なく、無いよね…」

菜月 「…」

翔 「どうせ、昔、身体許した、相手だし」
「見せるぐらいなら…」

「そんぐらいだろ…」

「なつ姉が、考えてた、事なんて…」

菜月 「…」

翔 「ごちそうさま…」

菜月 「翔……」

「本当に…別れる、つもりなの?」

翔 「最後の食事、美味かったよ…」

「早川の所に行けよ」

菜月 「翔…」

翔 「俺は、二度と、食べ物を口にしない」

菜月 「な、何言ってるのよォ」

翔 「早川を、助けるなら、俺を、捨てれば良いさ…」

菜月 「助けてなんか…」

翔 「見せてやったんだろ…冥途の土産に…」

「なつ姉は、それで良いかもしれない…」

「俺は?…」

「そんなに早川が大事なら、早川の所に行けよ…」

「俺か、早川、どっちかが、死ぬんだ…」

菜月 「翔……」

翔 「そういう事だろ…」

菜月 「…」

翔 「好きな道、歩みなよ…俺は、もう、いい…」

「構わないでくれ…」

菜月 「何で、翔が死ぬのよ?!」

翔 「なつ姉は、他の男の所へ、行ったんだよ」

「俺と、別れる前に…」

「SEXしたのと、何が違うんだよ…」

「相手の意思にそって、身体を提供したんだ…」

「何も、変わらないだろ…」
「俺は、なつ姉を、独占出来なかった…」

「…なつ姉が、居ないなら…人生に、意味なんか、無いよ…」

菜月 「…」

翔 「…」

…………

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