《MUMEI》

俺の指が真っ赤だった…

なつ姉の…生理…

菜月 「…下着…上げても、いい?」

翔 「…嫌だ…」

菜月 「…」

翔 「嘘だよ…」

菜月 「ナプキンォ替えてくるォ」

トイレに行く、なつ姉…

……

なつ姉が、トイレから戻って来たんだけど…

座らない…

翔 「…座らないの?」

菜月 「……隣に、…座っていいの?」

翔 「…他に、どこ、座るんだよ」

菜月 「うん…」

泣きながら、俺の隣に座ったなつ姉…

なつ姉の、肩を抱いた

翔 「まんまと、罠にハマッタんだね…」

「今もそう…」

「理屈で逃げ道塞いで、」
「なつ姉を、追い詰めれば…ヤケになって…」

「…生理でも…見せたろ…今…」

菜月 「…」

翔 「昔の、なつ姉だったら、寝てたよ…」

「俺、死んじゃうんだから、最後に…で…」

菜月 「…そうかも…知れない…」

「けど、今はォ…」

翔 「ハッキリ、言っとく!」
「俺が、死んでやるよ…」

「次に、同じ事、したら」

「俺が死んでやる…」

菜月 「…嫌だよ…そんなの…」

翔 「じゃぁ、俺を騙して、黙ってなよ…」

菜月 「…出来ないょ…」

翔 「その、つもりだったんだろ?」

菜月 「……出来なかった……」
「翔に…嘘…通せなかった……」

翔 「……」

菜月 「…ごめんなさい…」

翔 「わかったよ…もう…」

………

なつ姉が、俺の肩で泣いてた…

…早川……なつ姉を、知ってる……

どうすれば、どう、行動するか…

……なつ姉を…好きな事には変わり無いのかもしれないけど…

…たとえ…命が尽きる奴だとしても…

……俺には、関係ない…

認めない……

…なつ姉は、道具じゃないんだ…

…勝手に、野垂れ死ね…

……俺は、間違って、ないよな……

………

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